Toon Boom Animation、30周年でさらなる飛躍へ
ブログ Text_豊田美紀
2024年03月06日
1994年の創業以来、世界140カ国で2Dアニメーションの躍進を支えてきたデジタルアニメ制作ソフトウェア会社Toon Boom Animation inc.。同社の共同取締役兼最高収益責任者フランソワ・ラロンドを迎え、Toon Boom30年の歩みと今後のアニメ制作の未来について聞いた。
絵コンテ作成用の『Storyboard Pro』、アニメーション制作用の『Harmony』、プロジェクト管理の『Producer』といった製品を展開するToon Boomの製品は、その直感的な操作性と豊富なカスタマイズ機能を特徴とし、ウォルト・ディズニー・スタジオやワーナー・ブラザースなど世界中のアニメ制作現場で使用されてきた。「デジタル化の波によって、日本のアニメ制作の現場も急速に変化しているなか、Toon Boomの製品はその変化に柔軟に対応することができる機能を備えています」(ラロンド)。
「現場の声」に耳を傾け、 アニメ制作の未来を切り拓く
2023年にカナダ本社より来日した際には、バンダイナムコフィルムワークス、日本アニメーション、カナバングラフィックス、pHスタジオ、デジタルハリウッド、トムス・ジーニーズをはじめとする日本の主要アニメ制作会社や教育機関を自ら訪問したラロンド。アニメ業界の第一線で活躍するアニメーターを支えるソフトウェア会社として「現場の声」を聴き、変化し続ける業界のニーズに応えることの重要性を強調した。「自己革新を続けながら、現場のクリエイティブと手を取り合い共に成長していくことは、Toon Boomの創業以来の基本理念です。これからも現場でのヒアリングと対話を通して、今後1年、2年、5年後に『何が求められるのか』を予測し、 アニメーターの創作活動支援を続けていきます」(ラロンド)。
創立30周年という節目を迎えた同社は、日本アニメ業界の継続的な発展に貢献するため、日本のアニメ制作スタジオとアニメーター向けのトレーニングやサポートをさらに強化していくという。Toon Boomの30年以上にわたる経験と技術が、日本のアニメ制作の未来をどのように支えていくのか、注目が集まる。